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キルンキャスト、ロストワックス製法

ロストワックス技法

鋳造所の伝統的な製造法をガラスに適応させたテクニック。

ロストワックス技法は、パートドヴェール(仏語Pâte de verre)とも呼ばれ、古代エジプトより装身具、お守りなどを製作する際に使用されていたテクニックで、19世紀前半のフランスのアール・ヌーボー、アール・デコまでは、ガラスの塊を粉状にし、繋ぎと混ぜ、練ったもの( pâte )を主に使用していたため,このような名称になったと思われます。

1. ワックスの塊を彫るなど、モデリングする。

ワックスで作った原型
ワックスで作った原型

2. 石膏型

ワックスのモデルの周囲を板などで囲み、耐火石膏を流し、型を作る。

ワックスを型から流し出すために、水を張った金属の容器に網を引き、その上に型を乗せ、1時間から3時間ほど火にかける。

蒸気によって、ワックスが流れ出る。

 石膏型  容器
石膏型                                 容器

3. 焼成

まず、型の中に水を入れ、ガラスの容量を計算する。

  例:ソーダガラス 水の容量 x 2.8

    クリスタルガラス 水の容量 x 3~3.6

石膏型の上に植木鉢をおき、好みの大きさの粒、塊のソーダガラス、または、クリスタルガラスを入れ、これらを電気炉に入れる。

ガラスは、溶けて型の中に流れ、ワックスモデルの形に成る。

ガラスの中の気泡は、ガラスの塊同士の間にできた空間が、ガラスの中に閉じ込められたて、できたもの。 (例:小さな粒であれば、気泡が多くできる)

作品の大きさにより、焼成時間が決定される。(例:30x15x13cmの作品は、8日間の焼成)

石膏型と植木鉢にガラスを配置  電気炉
石膏型と植木鉢にガラスを配置     電気炉

4. 焼成後

焼成後、石膏を取り除く。

石膏の除去
石膏の除去

石膏から出されたオブジェは、作品として必要のない部分を切除するなど、加工処理、研磨する。

研磨加工
研磨加工